NSTと栄養アセスメント
NSTの栄養アセスメントとはあまり聞きなれない言葉ですが、NSTは「栄養サポートチーム(NST:Nutrition Support Team)」の略称で、医療機関などで患者の栄養をチェックして改善を図るサポートチームの事ですが、栄養アセスメントとは臨床検査所見のデータや病理検査のデータ、食事摂取状況などの聞き取り調査から得られたデータによって栄養状態を評価することを意味します。
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1960年代からアメリカで提唱されていた「中心静脈栄養法」を行うためにNSTの栄養アセスメントというがいい概念が作られたと言ってよいのですが、「中心静脈栄養法」とは、食事の口から摂取する事が難しい患者に対して,生命維持に必要な糖質,アミノ酸,脂肪,ビタミン及び微量元素を含んだ栄養液を中心静脈内に直接投与する療法のことを指します。現在はNSTの栄養アセスメントは色々な症例の患者や妊産婦にも行われ、栄養不良の患者を識別する目的や、生理学的諸問題、医学的合併症、症状の悪化など様々な分野にその概念は広げられていると言えます。
具体的なNSTの栄養アセスメントは、チーム医療として専門の枠を超え全科的な医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、臨床検査技師など様々なスタッフで構成されたNSTが、臨床検査や身体計測と血液生化学検査などを行って、栄養アセスメントを行い適切な栄養補給で、患者の症状を改善する取り組みが取られています。
最近では診療報酬改定に伴い、栄養管理実施加算が新設され、全科的なNSTが認知されつつあり、全国的にも700を超える医療機関でNSTの栄養アセスメントが行われるようになっていますが、全体から見ればまだまだ十分とは言えませんし、末端の開業においては、NSTの栄養アセスメント自体が実現不可能で、特に妊娠中毒証などの予防にNSTの栄養アセスメントは有効な対策として、導入が求められているにもかかわらず、なかなか普及されないのが現状です。
ただもともとの「中心静脈栄養法」を行うために編成されたNSTの栄養アセスメントと言う概念では納まりきれない広範囲の分野で、栄養アセスメントの必要性が叫ばれているなかで、あえてNSTのような全科的な「栄養サポートチーム」でなくとも、限定したスタッフのNSTでも栄養アセスメントはできるのではないかという意見もあり、そうした小規模なNSTの栄養アセスメントにも栄養管理実施加算が行なわれても良いのではないかという声もあります。
実際本格的なNSTの栄養アセスメントが出来る医療機関は全科を揃えている総合病院でしか出来ない話で、そろそろNSTについても再考の時期が来たともいえます。
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